今回の銘柄分析はオリックスについて調べてます。
幅広い事業展開をしている国内最大手のリース会社で55期連続で利益を出し続けている優良企業です。
事業内容から売上、株価、株主優待や今後についてオリックスの魅力をたっぷりお伝えしていきます。
こんな方におすすめ
- オリックスの株を買うタイミングや時期が知りたい
- オリックスをおススメする理由は何なのか知りたい!
是非とも最後までお付き合い下さい。
Contents
目次
オリックス<8591>の基本情報
社名(銘柄コード) | オリックス(8591) |
株価 | 1,481円 |
PER | 9.72倍 |
PBR | 0.62倍 |
1株配当 | 76円 |
配当利回り | 5.13% |
株主優待 | 有り |
オリックス<8591>の事業内容
オリックスは国内最大手の総合リース会社です。
1964年にリース事業からスタートしてから現在では法人金融、メンテナンスリース、不動産、事業投資、リーテル、海外の大きく分類すると6つ事業セグメントから成り立ってます。1971年には海外進出にて香港への進出をはじめに現在では37ヵ国、地域に拠点を設けてグローバルな活動を行っています。
細かな事業としては次の項目で紹介していきます。
オリックス<8591>のセグメント別売上
オリックスは多角的に事業展開を行っている為、セグメントをまとめてみました。
セグメント
- 法人営業、メンテナンスリース
→金融関連の手数料ビジネス、機器のリース、レンタル等 - 不動産
→不動産の開発、賃貸、管理、施設の運営等 - 事業投資、コンセッション
→企業への投資、コンセッション等 - 環境エネルギー
→国内外の再生可能エネルギー、省エネサービス、ソーラーパネル、廃棄物処理等 - 保険
→生命保険 - 銀行、クレジット
→銀行、カードローン - 輸送機器
→航空機のリース、管理、船舶関連への投資 - ORIX USA
→米州での金融、投資、アセットマネジメント全般 - ORIX Europe
→株式・債券のアセットマネジメント - アジア、豪州
→アジア、豪州における金融、投資等
出典:オリックスHP
オリックスのセグメントは現在10の独立した事業から形成されてます。
企業としては多くのセグメントがありますが、その分リスク分散が効いてます。
売上比率もバランスのとれたポートフォリオとなっております。
元々はリース会社なので投資を行い、その対価を貰うビジネスモデルが多いです。
安定したストック収入源であるセグメントの売上比率が上がってくれると安心しますね。
オリックス<8591>売上や営業利益率は?
出典:マネックス証券
リーマンショック時には営業利益を大きく落としてますがその後立て直しております。
オリックスは55期連続で利益を出し続けている会社となるので赤字に転落してしまう危険性は少ないです。
ただ2018年~現在は売上が落ちてきている為警戒が必要です。景気敏感銘柄の為、日中貿易摩擦の影響や景気減速懸念から株価も低調です。
経済指標の割には株価があまり反映されてない所がありますね。
オリックス<8591>のキャッシュフロー
出典:マネックス証券
営業キャッシュフローは増えてきております。
先に物件を購入するリース以外でビジネス展開を強化しているため営業キャッシュフローが改善されているからですね。
フリーCFはマイナスを割り込むことがありますが事業投資を行っている為投資CFもマイナスのマイナス分と差し引きするとフリーCFがマイナスになることがあります。
これは事業投資やM&Aを行っているからこそ必要な投資なので問題ありません。
現金・現金等価物も年々増加しているので財務の視点から見ても良くなってきてます。
投資を行い、売上を上げていく会社なので投資CFがマイナス推移、現金・現金等価物が改善されているので財務は問題ないでしょう。
オリックス<8591>の割安度(PER・PBR)
PER推移
出典:マネックス証券
PERは10倍以下だと割安な水準なのですが9.72倍と割安となってます。
11月9日頃に大統領選がバイテン氏当選が確実となり
コロナワクチンの効果も確認され市場の安心感で値上がりしております。
その関係でPERが上昇している状況です。
PBR推移
出典:マネックス証券
PBRは0.64倍と割安度目安の1倍を下回っており、割安な水準といえます。
コロナショックで2020年3月頃から株価が大きく下落し、その時期から割安な状態で推移しています。
2021年3月期の決算への影響も出る為、株価がどのように反映するかは様子をみていくべきですね。
経済ニュースでの影響を受けやすい銘柄なので指標の情報を鵜呑みにしすぎないよう注意しましょう。
オリックス<8591>の配当金推移
出典:オリックスHP
オリックスは連続増配株でも注目されてましたが2020年3月期で増配がストップしており10期連続増配で止まっています。
決算説明書にて2021年3月期に限り50%の配当性向とすると発表しており、配当性向や株主還元をしていく姿勢はみてとれます。
配当利回りは5%を超えており、高配当銘柄としても注目度は高いのですが、コロナウイルスの影響で配当金の減配が発生する可能性もあります。
そうなると株価と配当利回りの下落が考えられる為決算状況を確認し冷静な投資判断が必要です。
オリックス<8591>の株主優待
上:株主カード
下:カタログギフト
出典:オリックスHP
オリックスの株主優待は非常に人気です。
株主優待は2種類あり
『株主カード』と3月のみ『カタログギフト』がもらえます。
カタログギフトは長期保有者にメリットがあり
長期保有で優待利回りが何と2倍に!!
- 3年未満の保有→5,000円相当のカタログギフト
- 3年以上の保有→10,000円相当のカタログギフト
個人投資家にはもってこいの優待内容ですね。
私もあと1年でオリックスの3年以上保有になるので楽しみです。長期保有しやすい銘柄だと家族口座でも購入しやすいのでおススメです。
オリックス<8591>のチャート分析
特徴として暴落時の株価の影響を受けてしまう事と長らく1200~2000円のレンジで推移している事がわかります。
ビジネスモデルとしては多角化で収益の分散が出来てますが株価へはあまり反映されてません。コロナによる業績懸念や事業を多く展開している為投資家がわかりにくくなっている点が考えられます。
現状は割安といわれる状況ですが、業績の見通しが未だ見えない為市場も買うよりかは様子見の状態となっています。
何故か上がらない株価
売上やビジネスモデルをみてみると将来性のある企業なのですがいまいちパッとしないのが株価です。
株価の上がらない原因は下記2点と推測します。
多事業展開している企業は何をやっているのか投資家からはよくわからない為、評価が難しい。
これは『コングロマリット・ディスカウント』と言い
多くの事業を展開している複合企業の企業価値が、各事業ごとの企業価値の合計よりも低くなってしまう事を言います。
オリックスは積極的にM&Aを行い、多角的に事業展開を行っている為典型的な例と言えるでしょう。
その為積極的な買いが入りにくいデメリットがあります。
浮動株の比率が低く、売買目的の投資が少ない
浮動株とは
発行されてる株式の中で安定的に保有されてる株でなく、市場で流通する可能性の高い株の事。
その反対は特定株(固定株)と言い、安定した株主保有していて売買される可能性の低い株の事を指します。
浮動株が低いという事は売買目的の取引が少なくなる為、株価の変動も鈍くなってしまいます。
更に高配当・株主優待も優秀で売買よりも長期保有の方がメリットが高いので、キャピタルゲインで取引する投資家の比率も少ないです。
2つの理由が重なってオリックスの株価は大きな株価上昇がなく、長らくレンジ相場で推移している状態となっています。
オリックス<8591>は買うべきか?
買う目的によっておすすめ度が変わる銘柄だと思ってます。
結論として3年以上の長期で保有するにはおすすめの銘柄です。
オリックスは成長銘柄ではない為、売買益は見込めません。チャートも大きく変化するよりかは数年単位で株価が上下するイメージの銘柄です。
基本的には高配当や株主優待を目的とした長期保有目的の投資家が多い為売買にはあまり適してはないです。
購入するのであれば家族口座で1銘柄ずつ保有して株主優待をもらいつつ配当を貰い続けるのがベストな選択といえます。
まとめ
メリット
- 財務健全で55年以上利益を出し続けている優良企業
- 多角的なビジネス展開でリスク分散が出来てるコングロマリット
- 高配当(配当利回り5%以上)で株主優待もあり長期保有にピッタリ!
- 自社株買いも行い株主還元を積極的に行っている
デメリット
- 景気敏感株なので景気の影響を受けやすい
- キャピタルゲイン目的の投資に向いてない
- 株の値動きが鈍く、値上がりが企業任せになりがち(自社株買い、サプライズニュース等)
安定した経営は非常に強みとなっていて、株主還元にも意欲的に取り組んでくれる優良企業です。
高配当、株主優待をもらいながら長期的に保有するにはおすすめの銘柄です。