ETFを詳しく深掘りしていきます。
今回はs&P500へ連動する人気のETF VOOについて分析しております。
Contents
目次
VOOとは?
バンガード社が提供するS&P500指数への連動を目指すETFです。
S&P500
ニューヨーク証券取引所、NASDAQに上場している銘柄から
代表的な500銘柄を基に算出される
時価総額加重平均型株価指数のことです。
長期投資を行う中でVOOを投資している人は非常に多く
人気の高いETFです。
バンンガードとは?
ザ・バンガード・グループ・インク(以下:バンガード)とは、アメリカ合衆国ペンシルベニア州に本社がある世界最大規模の資産運用会社であり、世界初のインデックス型投資信託(インデックスファンド)を個人投資家に提供した会社として知られている。
2019年5月末時点の運用総資産額は5.4兆米ドル(約600兆円)だった。ブラックロックに次ぐ、世界2位の投資信託および上場投資信託(ETF)の提供者である。投資信託とETF以外にも証券サービス、ファイナンシャル・アドバイス・サービス、教育資金サービス、など数々のサービスを提供している。
出典:Wikipediaより
ETFの時価総額ランキングTOP20の中にバンガード社のETFは8銘柄と数多くの大型ETFを運用しています。
VOOの基本情報
VOO | |
ベンチマーク | S&P 500 |
構成銘柄数 | 500銘柄 |
純資産(億ドル) | 1659 |
基準価格 | 309.6 |
配当利回り | 1.69% |
経費率 | 0.03% |
リバランス | 四半期 |
5年リターン 配当再投資の場合 |
75.15% |
設定日 | 2010/09/07 |
※2020/10/2時点
組み入れ銘柄
保有銘柄 | シンボル | ファンド構成比 |
アップル | AAPL | 7.242% |
マイクロソフト | MSFT | 5.89% |
アマゾン | AMZN | 4.979% |
フェイスブック | FB | 2.428% |
アルファベット クラスA | GOOGL | 1.681% |
アルファベット クラスC | GOOG | 1.649% |
バークシャーハサウェイ | BRK.B | 1.434% |
ビザ | V | 1.223% |
プロクター&ギャンブル | PG | 1.179% |
GAFAMをはじめとした世界でも有名な企業たちが勢ぞろいです。
※2020/08/31時点
セクター比率
成長率の高いIT関連のセクターが3割弱を占めています。
その他はパフォーマンスの高い、ヘルスケア、一般消費財が上位でリターンの底上げが出来ている比率になっています。
成長率が低い、不動産や公益等のセクターは低く、業績成長の期待できるセクターの比率が多い傾向にあります。
チャート分析
S&P500に連動している為コロナショックの暴落を踏まえても上昇しております。
最高値を更新している為どのタイミングで購入してもプラスになる計算です。
アメリカ経済の崩壊が来ない限りこの株価成長は上昇し続けると考えても良いでしょう。
分配金推移
グラフだけ見てみるとすごい勢いで分配金が増えております。
株価の成長に応じて分派金が順当に増えています。
増配率も落ち着いてきましたが過去5年平均ではなんと9.9%
利回りはあまり高くありませんが増配率の高さは魅力的です。
メリット
- リターンの安定性がある
- 倒産等のリスクがない
- 米国の大型株に一括で投資ができる
- 経費率が低く長期保有に向いている
リターンの安定性がある
個別銘柄へ投資する場合銘柄選定が上手くいかないとリターンを得られません。
VOOはS&P500に採用されている銘柄に投資している為一定のリターンが期待できます。
倒産等のリスクがない
個別銘柄で投資する際の一番のリスクは倒産や上場廃止です。
株価指数に投資する為上記リスクを考えずに投資を行う事ができます。
米国の大型銘柄に一括投資ができる
大型銘柄を複数投資しようとすると多額の資金が必要になってしまいますが
VOOを購入するだけでS&P500の銘柄全てに投資することになります。
銘柄選定と資金の効率化に適しています。
経費率が低く、長期保有に適している
VOOはETFの中で最も安い0.03%の経費率です。
そしてリバランスも四半期に実施してくれる為
運用成績の悪い銘柄を損切りして、、等といった対応も不要です。
投資にかける時間もかからないので積立や長期の投資に向いてます。
デメリット
良い事ばかりではなくデメリットもあります。
デメリットを知った上でVOOに投資していきましょう。
- 個別株の方がリターンが大きい場合がある
- 配当は二重課税となってしまう
- 為替手数料がかかってしまう
- 購入金額による機会損失が発生してしまう
個別株の方がリターンが大きい場合がある
S&P500の個別銘柄に投資した方がリターンが高い場合があります。
出典:tradingview
水色:ネットフリックス(NFLX) 青色:アップル(AAPL) 黄色:ビザ(V) 赤色:VOO
S&P500に採用されている銘柄をいくつかピックアップして比較してみました。
5年チャートで比較していますが、勢いのある銘柄の方がリターンが大きいです。
大きなパフォーマンスを狙わず、安定したリターンであればVOOへの投資でよいかと思います。
配当は二重課税となってしまう
配当金への課税としてまずは米国で10%の課税が行われ、その後日本で20.315%が課税されます。
なので実際の配当金の手取り額は約72%となってしまうのです。
因みに配当金を再投資してくれる証券会社はサクソバンク証券のみとなっています。
※日本国内において
為替手数料がかかってしまう
米国株はドルで売買しないといけない為、購入の都度日本円→ドルの購入をしなければなりません。
その際に為替手数料と為替差益が発生してしまいます。
為替差益で20万以上の利益になってしまうと確定申告が必要になってしまうのでその点も注意が必要です。
購入金額による機会損失が発生してしまう
投資信託と違う点でETFは口数単位での売買となります。
仮に月に5万の積立投資を行うとして、VOOに投資し、余った差額分は投資できません。
金額指定ができない事による機会損失は発生してしまいます。
米国へ投資するVTIとのリターンは?
VOO:S&P500に連動するETF
VTI:米国株式市場の全銘柄に投資するETF
この差がどのくらいになるのか調べてみました。
1年チャートで比較
リターン
VOO 12%
VTI 11.95%
とほぼ変わりませんがVOOが少しだけパフォーマンスが良いですね。
5年チャートで比較
リターン
VOO 72.72%
VTI 69.70%
5年で比較すると少し差が出てきます。
米国へ投資するよりもS&P500の方が運用成績が少し上回っている事が言えます。
ただ、米国株でS&P500は成長株の比率は少ない為
その分中小株の恩恵を受けられるのはVTIとなり、大きな運用成績での誤差はありません。
結局は投入資金額の大きさや好みによって分かれてきます。
まとめ
メリット
- リターンの安定性がある
- 倒産等のリスクがない
- 米国の大型株に一括で投資ができる
- 経費率が低く長期保有に向いている
デメリット
- 個別株の方がリターンが大きい場合がある
- 配当は二重課税となってしまう
- 為替手数料がかかってしまう
- 購入金額による機会損失が発生してしまう
調べてみるとロ―リスクミドルリターンの銘柄だと感じました。
そして長期で運用することでメリットを感じる事が出来る銘柄です。
積立投資の候補に入れてみるとよさそうですね。
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