配当王であり株価成長し続ける人気銘柄プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)について
銘柄分析しました。
現在の株価は買い時なのか?
今後も株価は上がっていくのか?
買った方がいい銘柄なのか?
このような疑問を持つ方に対して記事を書いています。
是非とも投資活動の参考にしてもらえれば幸いですm(__)m
Contents
目次
◆基本情報
社名 | Procter & Gamble Company |
ティッカー | PG |
設立年月日 | 1837年 |
セクター | 一般消費財 |
株価 | $137.70(2020/9/16時点) |
PBR | 7.33倍 |
1株配当 | $3.0284 |
配当利回り | 2.19% |
5年平均増配率 | 3.19% |
連続増配年数 | 64年 |
◆事業内容
プロクター&ギャンブルは世界最大の一般消費財メーカーです。
1837年にローソク業者のプロクター氏と石鹸業者のギャンブル氏の
共同出資で設立された会社です。
洗剤や化粧品といった商品の他にもホームケア、化粧品、紙製品、ヘアケア、ヘルスケア
といった幅広い事業を世界180ヵ国以上で展開しております。
そしてP&Gの特徴としてマーケティング力が高い事でも知られています。
ブランド力を高めていくマーケティングに定評があり
広告費になんと年間1兆円を割く程力を入れているのです。
P&Gはブランド毎にマーケティングの組織を持っており、ブランドマネージャーは他の部署と連携を取ってブランド戦略を立てていく為ブランド力の高い商品を作ることが出来るのです。
ブランド別の売上でもトップ3以内に入るブランドを60近く保有している為売上も高く安定しています。
2019年の売上は約676憶ドル(約7.3兆円)で消費財メーカーとしては世界最大規模を誇ります。
10の主力カテゴリー
【ヘルスケア】
①オーラルケア:歯ブラシ、歯磨き粉、マウスウォッシュ等
→オーラルB、クレスト
②パーソナルヘルスケア:サプリメント、妊娠検査薬、風邪薬等
→ヴィックス、メタムシル、クリアブルー
ファブリック&ホームケア
③ホームケア:エアケア、台所用洗剤等
→カスケード、ファブリーズ、スイッファー
④ファブリックケア:衣類用洗剤、柔軟剤等
→アリエール、ダウニー、Tide
ビューティー
⑤スキン&パーソナルケア:スキンケア、デオドラント、石鹸等
→SK-Ⅱ、シークレット、オレイ
⑥ヘアケア:シャンプー、リンス、トリートメント等
→ハーバルエッセンス、パンテーン
グルーミング
⑦グルーミング:カミソリ、シェーバー等
→ブラウン、 ヴィーナス、ジレット
ベビー・フェミニン・ファミリーケア
⑧ベビーケア:紙おむつ
→パンパ―ス、LUVS(ラブズ)
⑨フェミニンケア:女性用品
→オールウェイズ、タンパックス
⑩ファミリーケア:ペーパータオル、トレイットペーパー、ティッシュ
→パフス、バウンティ、チャ―ミン
売上比率(地域別・事業別)は?
出典:P&G公式HPより
地域別売上比率(左図)
地域別の売上では北米が売上の約5割を占めています。
その次に北欧、アジアと世界の180ヵ国で販売しているのです。
規模の大きさを感じます。
事業別売上比率(右図)
大きく分けると5つ事業から成り立っています。
ファブリック&ホームケアは日常的に使う頻度が多く、リピート率が高い事もあり
売上比率のトップを占めています
ベビー・フェミニン・ファミリーケアも幅広い年齢層をカバーしている為
売上比率が高いのです。
日常的に使う物は一度使うとそのまま使い続ける傾向が多い為
安定した売上基盤となっています。
◆売上・利益等
日用品を販売している為経済の大きな変化も影響はでないのが特徴です。
2014年に売上の低迷をしているブランドの売却を行っている為、総売上は減少しております。
利益のとれるブランドを残している為その分営業利益率が向上しています。
ブランド力を高め、より強い体制作りを意識していますね。
そして日用品がメインの為、コロナウイルスの影響を受けず
2020年度は売上高104.8%と業績も好調です。
◆キャッシュフロー
営業、フリーCFがプラスに推移してるので数値的に見ても安定しています。
優良企業としての基準で営業CFマージンの目安として15%となっておりますが
2014年以降更に上昇し20%を超えてきてます。
◆配当と増配率
配当は増配し続けていて現在64年連続増配しています。
米国で上場している企業が3600社以上ある中で
60年以上も増配している企業は9社しかありません。
その中の1銘柄というのが素晴らしいですね。
安定したビジネスモデルだからこそ株主還元を継続して行っていける証でもあります。
しかし、増配率に関しては低迷しています。
5年平均の増配率は3.19%と50年以上連続増配の銘柄平均7.5%よりも下回っています。
売上も大きく成長出来てない為増配率を上がらない状況です。
◆株価チャートの分析
5年間で約1.9倍、10年間で約1.4倍も株価が成長しています。
株価も衰退でなく、成長し続けている為今後も安定した成長が期待できます。
配当を再投資していけばこれ以上のリターンを期待できます。
◆他社競合について
一般消費財メーカーとして以下の企業が良く比較されます。
競合
・ユニリーバ(UL)
ダウやラックス等日本でも知名度の高いブランドを取り扱っているメーカー。
・コルゲート・パルモリーブ(CL)
歯磨き粉世界シェアNO.1のメーカー。
・キンバリークラーク(KMB)
紙おむつのハギーズが有名。パンパ―スと比較されることが多い。
PGはブランド戦略に長けており、ブランドを強化し
商品の魅力を最大限に伸ばす努力を行っている為
世界最大の消費財メーカーの座を守り続けていると言えます。
◆株価比較(PG,UL.,CL,KMB)1年チャート
出典:tradingview
青:PG オレンジ:KMB 水色:CL 黄色:UL
1年のチャートで比較するとUL以外はほぼ同じ株価の推移となっています。
4月以降から株価の回復が見受けられます。
コロナ禍の特需を受けての株価回復が考えられます。
◆株価比較(PG,UL.,CL,KMB)5年チャート
出典:tradingview
青:PG オレンジ:KMB 水色:CL 黄色:UL
5年で比較するとPGの一人勝ち状態となっています。
強いブランド力で今後も売上・株価の成長は続いていくでしょう。
◆まとめ 買い時はいつか?
コロナの影響をものともせず、企業成長している事がわかりましたね。
一般消費財のセクターは地位やブランドを確立すれば安定した売上やシェアを獲得できる反面
競合他社とのシェアの奪い合いが常時発生します。
ブランドを強くする面では優位に立ち、今後もシェアの確保を行っていくと考えられます。
しかし、デメリットとしては成長率には限界があり
勢いよく伸びていく業界ではありません。
テスラモーターやネットフリックスといった株価の成長は期待できませんが
長期で安定した配当や株価成長を望むのであればおすすめできる銘柄です。
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