この記事ではアルトリア・グループ(記事内ではMOと記載)について銘柄分析を行っていきます。
たばこ株全体は高配当で人気の銘柄ですが、事業内容・売上・株価推移・今後の展開をまとめました。
投資を行う際に参考にしてもらえると幸いです。

Contents
目次
【MO】の銘柄情報
社名 | Altria Group Inc |
ティッカー | MO |
設立年月日 | 1985年3月 |
セクター | 一般消費財 |
株価 | $43.74(2020/9/9時点) |
PBR | 13.07倍 |
1株配当 | $3.44 |
配当利回り | 7.86% |
5年平均増配率 | 10.8% |
連続増配年数 | 51年 |
企業内容
アルトリア・グループは、世界最大のたばこメーカーです。
米国内でのたばこの販売を行っている企業です。
食品分野としても売上高は世界最大なのです。
代表的な商品として
【マルボロ】【ラーク】【パーラメント】等
たばこ好きな人にとっては馴染みの深い銘柄を取り扱っています。
元々はフィリップモリスという社名でしたが、2003年にアルトリアグループとして社名変更しています。
現在フィリップモリスも社名が残っているのでややこしく感じますが
米国内でのたばこ販売→アルトリアグループ
米国外でのたばこ販売→フィリップモリス
と覚えておけば区別がつきやすいですね。
電子たばこ最大手のJUULを買収
2018年12月に電子たばこ最大手のJUULの株を35%の約128憶ドルで買収しました。
電子たばこ自体は利益率も高く、販売数も向上している為、減少している紙たばこに代わる主力になりつつあります。
しかし、電子たばこには懸念点もあります。
2020年1月米国食品医薬品局(FDA)より電子たばこは健康リスクがあり、特にフレーバー付きの電子たばこの一部製品の販売中止が発表されました。
フレーバー付きの電子たばこは以前より未成年の使用率が高く、健康被害も問題視されてました。
2019年9月以降に健康被害よる報告が急増したことが理由です。
アルトリアは2019年に45億ドルを減損処理を行っており、EPS、株価下落の原因の一つとなってます。
クロノス買収
JUULとほぼ同じタイミングで大麻企業のクロノス・グループの株式を18%の約45億ドルで買収しました。
現状たばこの販売数は減少し、電子たばこも規制されている状況です。
アルトリアグループは新たな大麻ビジネスを展開し、事業拡大を計画しているようです。
大麻市場は合法化される州も増え、市場拡大しています。
衰退するたばこに代わる主力商品として期待されてます。
売上 営業利益 純利益は?
売上は横ばいとなっており、営業利益は向上しています。
理由はたばこの本数が減っており、その分の売上をたばこの値上げでまかなっているからです。
紙タバコ以外にも電子タバコの売上が上がっているので大きな減少はなく推移しています。
電子たばこについては今後もFDAの規制が強くなっていく可能性があります。
売上を握るカギとして、大麻や電子たばこの販売増加が業績拡大の重要な要素になります。
キャッシュフロー推移
営業CFは本業でどれだけ稼いでいるか確認できる指標です。
売上は大きな増減はしてないのですが、営業キャッシュフローは増加傾向です。
営業利益率の向上が要因ともいえます。
たばこ関連は設備投資等があまり必要でない為投資CFも負担は少ないです。
そして営業CFマージンも増加傾向です。
営業CFマージンとは?
売上高のどれくらいの比率で営業活動で稼ぐことが出来たかを数値化した指標です。
この数値が高い程本業で効率的に設けている企業という事がわかります。
売上高や営業利益でも調べる事は出来るが粉飾決済等で不正会計をする場合は誤魔化し出来てしまうのです。
営業CFマージンは誤魔化しの効かない指標になります。
配当利回りの推移
※2020年は9/9時点の株価データを反映しています
株価の下落に反比例して配当利回りが向上しています。
配当増配が継続して行われている為高い配当利回りをキープ出来ています。
大きな規制や政策によるたばこへの販売減少が無ければ減配の可能性も低いでしょう。
チャート比較
チャートを見てみると2017年6月の77$をピークに下落しており2020年9月時点で約半分近くまで下落しております。
下落は2020年3月から下げ止まり現在は43$まで戻っている状況。
コロナ禍で外出規制やストレス解消にタバコの販売が上がっている事もあり、大きな売上低下にはなっていないようです。
依存性が高いので売上が大きく下がることは考えにくいです。
株価の回復も長い目で見てみると期待できるでしょう。
まとめ
アルトリア・グループは依存性の高い商品でビジネスを展開しているため、継続して高い利益率と安定した売上をあげています。
株主還元も積極的な為、50年連続増配や高配当株としても人気のある銘柄です。
ESGや健康懸念の観点のリスクがある為、今後販売規制や施策によるたばこの販売本数減少は継続する可能性は考えなくてはいけません。
しかしながら、高配当で連続増配している魅力的な銘柄でもあります。
増配が継続されるのであれば株価下落しても買い増しを行い、配当をもらう事も有効だと感じました。
自身も保有していますが、継続して買い増ししていく予定です。

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